谷崎潤一郎『少年』あらすじ

広大な屋敷

家に戻り着替えをすると、信一の家に遊びに行きます。

たどりつくとそこはすごいお屋敷。

今日は信一の家の屋敷の中にあるお稲荷さんのお祭りです。

この界隈に住む貧乏人の子供が沢山裏木戸(裏門)の中からお屋敷に入っていきます。

栄ちゃんは最初屋敷の門番を呼んで信一を呼んでもらおうかと思いましたが、門番が恐ろしい気がして、ほかの子供たちと一緒に裏木戸から邸内に入りました。

入ってみてその庭の広大さに栄ちゃんは驚きます。

瓢箪型をした池、遣り水、築山、雪見灯篭、飛び石……立派な日本庭園でした。

そして遥かかなたに御殿のような屋敷が見えました。

庭には屋台が設営されています。

出会う大人たちは次々に、栄ちゃんに、甘酒や、おでんや、お菓子をただでくれるといいますが、栄ちゃんは断ります。

信一の家は屋敷内でお祭りを開催して、近所の子供に無償で食べ物を配るようなお金持ちなのですね。

栄ちゃんはこんな大きなお屋敷で、人が多いのではもう今日は信一に会えないのではないかと思い心細くなりましたが、まもなく信一の女中さんにでくわします。

女中さんに信一のいる場所につれていってもらいました。

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