小説『小虎』第15章 転校(5)

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それから三日程安静にしてゴールデンウィーク明けに一日だけ登校した。

私はロッカーの中と机の荷物を片付けて、
朝のホームルームでクラスメートに別れの挨拶をした。

その日は一時間目の授業にも出席せず、
下校した。

家に帰るとすぐにタクシーを呼び
二郎叔父と一緒に
二三日分の着替えと勉強道具を持って乗り込む。

「お着替え宅配便で送るから、
毎日寮の先生に荷物が来たかどうか聞くのよ!」

次第に小さくなっていく母は
珍しく白い男物のようなぱりっとしたシャツを着ていた。

私はふと良子のことを思い出した。

私は二郎叔父に小虎の検査の結果を尋ねた。

「うん。
大丈夫だったって。
小虎君とは夏休みにまた遊べばいいさ」

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