朗読(声劇)台本としてお使いになる際の注意事項
三月まえに十七歳で虹の橋を渡ったあの子が、
今朝の明け方枕元に遊びにきたんだ。
ざらざらの舌で私のほおをぺろぺろして
ぷにぷにの肉球で私の肩をふみふみして
もふもふのしっぽで私の腕をなでなでしてくれたよ。
あれは気のせいだったのかな?
それにしては随分としっかりした感触だった。
あれは夢だったのかな?
でもあの時私は確かにもう目覚めていた。
そうだ。
今日はあの子の月命日だったね。
やっぱりあれは幽霊だったのかな?
でもおかしいね。
幽霊っていったら普通は涼しそうなのに、
あの子の幽霊は湯たんぽみたいにぽかぽかだったんだよ。
【終わり】
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フリー朗読台本【切ない】