【フリー朗読台本】ラピスラズリの牡牛|古代シュメール文明に思いをはせて【短編:300字】

朗読(声劇)台本としてお使いになる際の注意事項 遠くアフガンにて

見いだされし金の粉散る瑠璃は

群青(ぐんじょう)の空に金の星降る

さばくの夜を

さばくの夜をこえ

ティグリスのほとりにたどりつきぬ

(間)

スメルの匠(たくみ)に

授けられし金の星降る瑠璃は

六月(むつき)の汗、吐息(といき)、鑿(のみ)、錐(きり)を受け

生まれ変わりぬ

みごと生まれ変わりぬ

天(てん)の牡牛(おうし)の形代(かたしろ)へと

(間)

聖なる牛の似姿

青く輝く瑠璃の首飾りは

ウルクの富貴なる神官の胸にて

味わいつくす

すべてを味わいつくす

この神の木偶(でぐ)の土にかえる日まで

(間)

わがもろての中で

やさしく光る瑠璃の牡牛(おうし)は

昔の輝きを失えども

語り伝えぬ

今なおかたり伝えぬ

五千年前の砂漠の夜を

【終わり】
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