九州の戦い
この後皇后は、クマソを討伐にとりかかりました。
クマソの国は幾日もたたずに自ら服従しました。
また熊鷲、土蜘蛛、といった九州北部の従わない豪族たちをみな征伐しました。
うけい釣りをする神功皇后
皇后は玉火前国(ひのみちのくのくに)の玉島里(たましまのさと)の小川で食事をします。
其の時に皇后は釣りをして、うけいをします。
皇后は縫い針を曲げて釣り針にし、飯粒を餌にして、裳の糸を抜き取って釣り糸にしました。
河の中にある岩の上にのぼると、針を投げてこう祈りました。
私は、西方にある財宝の国を手に入れようとしています。
もしこの願いが成就するなら、魚よ、釣り針を呑みなさい。
そして竿を上げると、鮎がつれました。
縁起がいいですね。
神田を作る神功皇后
また皇后は西方征討の成就を祈って、神田を作りました。
河の水を引いて神田を潤そうと思い、溝を掘ります。
しかし途中を大岩で塞がれていて、溝を通すことができません。
そこで皇后は建内宿祢(たけうちのすくね)に、剣と鏡をささげて神様にお祈りをさせました。
すると突然落雷があり、その岩が崩れ、水が通りました。