ヤマトタケル(ヤマトタケルノミコト)
ヤマトタケルはスサノオの時代よりずっとずっと後の人です。
どのくらい年代が離れているかというと、ヤマトタケルは、スサノオのお姉さんの五代目の子孫が初代天皇の神武天皇。
そしてヤマトタケルは第十二代天皇である景行天皇の皇子になります。
恐るべき少年 ヤマトタケルの子供時代
景行天皇には大碓(オオウス)小碓(オウス)という皇子がいました。
天皇はあるとき、三野の国造の祖先である大根王にエヒメ、オトヒメ、という美人姉妹がいると聞いて、側女にしたいと思いました。
そこでオオウスに三野の国を訪れて、二人の美女をつれてくるように命じます。
ところが、オオウスは二人の美人姉妹を連れて来ると自分の妻にしてしまい、他の女性をエヒメ、オトヒメだと偽って、天皇に献上しました。
オオウスは、天皇にはほかにたくさんの女性がいることを妬ましく思っていたのとまた自分が結婚していないことで悩んでいたのです。
オオウスとエヒメ、オトヒメの間には子供も生まれました。
さてオオウスは父に嘘をついていたので後ろめたかったのでしょうか?
オオウスは天皇の朝夕の食事にやってこなくなりました。
そこで天皇はオウスにこう言いました。
天皇
よくないことだな。
おまえはお兄さんをよくねぎさとして連れていらっしゃい。
「ねぎさとして」というのは よくねぎらい、(兄が二人の美女をつれてきたことを)、さとす(ちゃんと食事にくるように教え聞かせる)という意味です。
しかしそれから五日たってもオオウスは現れませんでした。
そこで天皇はオウスにこうおっしゃいました。
天皇
もしかしてまだお前は兄に言っていないのではないか?
するとオウスは
オウス
と答えます。
そこで天皇が
天皇
と問うと、
オウスは驚きの返答をします。
オウス
おススメ
クマソタケルの館にて(ヤマトタケルを題材にした中編小説です)