スサノオノミコトとヤマトタケルノミコト|古事記のあらすじ

クマソタケル征伐 ヤマトタケルの誕生

我が子ながらなんて気性が荒いのだろう。

恐ろしい((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

そばにいて欲しくない。

そう思った天皇はオウスに、こう命じました。

天皇

西の方にクマソタケルという二人の兄弟がいる。

我が国に従わない礼儀知らずな連中だ。

そのクマソタケルたちをせいばいしてまいれ!

その時オウスはまだ十五、六歳の若者でした。

ろくな軍隊もつけてもらわずに初めての遠征、不安に思ったのでしょうか?

西征に行く前に、おばのヤマトヒメを訪ねます。

オウス

おばさん、僕はどうしたらよいでしょう?

ヤマトヒメ

オウスよ……これを持っていきなさい。

ヤマトヒメは自分の着物をオウスに渡しました。

ヤマトヒメから着物をもらうと、オウスは剣をふところにいれて西にむかいました。

オウスはクマソタケルの屋敷に到着します。

オウス

守りが堅そうな屋敷だなあ、とても入れそうにないや

クマソタケルの屋敷の周りは兵隊が三重に囲んでいて、山の岩窟をつくっています。

新築祝いだそうで、ご馳走の準備をしています。

そこでオウスはしばらくはクマソタケルの屋敷の周りをうろうろして、新築祝いの宴の日を待ちました。

そしてその新築祝いの宴の日には、オウスは結っていた髪をたらして、おばのヤマトヒメからもらった着物をまとい、少女の姿になりました。

そしてオウスは女性の間に交じり、クマソタケルの屋敷に入りこみました。

クマソタケル兄弟は少女に変装したオウスを可愛いと心惹かれ、兄弟の間に座らせ、おしゃくをさせます。

宴のたけなわる時に、オウスはふところより剣をだすと、クマソタケル兄弟の兄の方の衣の襟をつかんで、剣を胸から刺し通しました。

するとクマソタケルの弟が逃げ出します。

弟を階段の下まで追い詰めると、オウスはその背をつかんで、つるぎを尻から刺し通しました。

尻から剣を刺し通されたクマソタケル弟がこう言います。

クマソタケル

その太刀をまだ動かさないでください、あなたに言いたいことがあります。

オウス

よし、まだ殺さないで待ってやろう。

クマソタケル

あなたはだれですか?

オウス

俺はは纒向日代宮(まきむくひしろのみ)にいらっしゃって、
大八島国(おおやしまくに)をお治めになる、
大帯日子淤斯呂和氣天皇(おおたらしひこおしろわけのすめらみこと)の御子、
名前は倭男具那王(やまとおぐなのみこ)だぞ!

お前どもクマソタケルの二人が、天皇にしたがわず礼儀知らずだと天皇がお聞きになって、
俺にお前どもを取り殺せとお命じになったので、やってきたのだ!

クマソタケル

そうでしたか、この国には私達二人をおいて、他に強い人はいませんでしたが、大和の国には私よりも強い男がいたとは(゚д゚)!

ここで私はあなたに名前をさしあげましょう。

いまよりあなたはヤマトタケルの御子と名乗ってください!

クマソタケルがそう言い終わると、オウスはクマソタケルを殺してしまいました。

その時よりオウスはヤマトタケルノミコトと名乗るようになりました。
続きを読む

おススメ(ヤマトタケルを題材にした中編小説です)

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15