『坊ちゃん』あらすじ 感想|夏目漱石のおすすめ小説

坊ちゃん生徒たちの喧嘩に巻き込まれる

祝勝会(日露戦争に勝ったお祝い)で授業はお休みです。

練兵場で行われる式に坊ちゃんの学校の中学生たちは参加するのですが、坊ちゃんもついていかなければなりませんでした。

生徒たちは行進して連兵場に向かうのですが、まったく規律がありません。

まるで浪人が町内を練り歩いているようです。

勝手な軍歌を歌ったり、ワーと騒いだり、あいかわらず「天麩羅」とか「団子」とか坊ちゃんをからかう言葉を言っています。

坊ちゃんが嫌だな……と思いながらも生徒たちの行進についていくと、様子がおかしくなりました。

生徒たちを指揮している体操教師に聴くと、曲がり角で坊ちゃんの学校(中学校)と師範学校(中学生と同じ年代の学生が通います)の生徒が出くわして喧嘩になったのだとか……

式が終わったあと、下宿で寝ていると山嵐がやってきました。

山嵐が持ってきた牛肉で鍋料理を始めます。

山嵐は牛肉を食べながら、赤シャツが芸者遊びをすることを話します。

赤シャツは坊ちゃんに、蕎麦屋や団子屋に行くことを禁止する癖に自分は芸者遊びをするのです!

山嵐は赤シャツと芸者が逢引に使う宿屋を知っているのでした。

二人は赤シャツが芸者と宿屋に入ろうとしているところにいって、問い詰めてやろうと考えます。

その宿屋の前に別の宿屋があるので、そこの二階で障子に穴をあけて見張ろうという作戦です。

二人が赤シャツをとっちめる作戦で盛り上がっていると、下宿の奥さんが山嵐を呼びます。

生徒が来て山嵐を呼んでいるのだとか……

山嵐が戻ってきて坊ちゃんに「生徒が一緒に祝勝会の余興を見に行かないかって誘いに来たんだ」と言います。

高知から踊りをする人が沢山来ていて、珍しい踊りをするらしい。

坊ちゃんはあまり興味がわきませんでしたが山嵐が乗り気なので行くことにしました。

しかしその誘いに来た生徒というのが赤シャツの弟なのが少し気になります。

戦勝祝で街は賑やかです。

踊りにあまり期待していなかった坊ちゃんですが、実際に見てみれば踊りは見事ですっかり見入ってしまいました。

あたりが騒がしくなりました。

どうやら中学校と師範学校の生徒が昼間の続きの喧嘩を始めたらしい。

止めようと両校の生徒の中を走り回る坊ちゃんと山嵐。

そこに巡査がくると生徒たちはあっというまに逃げていきますが、坊ちゃんと山嵐だけは残り、巡査に名前とことの顛末を話したのでした。

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