TOEICで高得点をとれるようになるには、多聴多読と精聴精読どちらをやったらよいでしょう?
まず最初に断っておきますが、ここでいう精聴精読とは一つの教材を繰り返し勉強することを言っています。
英文を細かく品詞分解したりすることではないのでご注意下さい。
それでは、多聴多読と精聴精読どちらをやったらいいのでしょう?
両方やったらいいんですよね?という声が聞こえてきそうですね。
もちろんそうなのですが、時間は有限、どちらをメインにやったらいいか知りたいところだと思います。
ここで英語が苦手だった高校生からTOEIC850点越えまでになった筆者が正解をお教えしたいと思います。
英語初心者はまず精聴精読。
ここで英語初心者というのは英検2級が取れていないレベルの人のことをいいます。
これぐらいまでは一つの教材(高校生までなら英語の教科書)を何度も何度も読んだり、音声を聞いたりするのをお勧めします。
副教材としてGraded Readerの簡単なレベルの洋書を何冊も読むこともおすすめしますが、この段階だとこの勉強方法はそれほど効果を発揮しないし、教材の準備にお金がかかります。
英検2級レベルまでは限られた教材を何度も繰り返し読んだり聞いたりして英語を体に叩き込むのが効率的です。
音読や、シャドーイングもおすすめです。
といっても多聴多読も全く効果ないわけではありませんし、いつも同じ英文ばかりでは飽きてしまうでしょう。
サブとしてGraded Readerのやさしめのレベルを読んでみるのもいいかと思います。
Graded Readerについては下記の記事をお読みください。
英語中級者以上は多聴多読。
英検2級、高校卒業レベルの英語力が付いた後は、多聴多読メインに切り替えましょう。
このレベルからは、同じ教材を何度も繰り返していてもTOEICの点数はのびません。
私はこのことをわかっていなくて、ずっと同じ教材を繰り返す勉強をしていて5年近く無駄にしています。
私は英語力がある程度のレベルに達した後も、英文をシャドーイング、暗誦などをして少量の英文を体にしみこませる型の勉強を続けてきました。
多聴多読は気が向かなく、一切やっていませんでした。
シャドーイング、暗誦は結構労力を使うので勉強した気にはなるのですが、一方英語力はちっとも上がらずTOEICは500点代のまま。
自分はもう英語に向かないのではないかと諦めていたところ、大量の英文を読む勉強法に切り替えてからは2年あまりでTOECは800点代にあがりました。
英語の勉強とお経の勉強は違う
そう英語中級者以上は大量の英語に触れることをしないかぎり、英語力は伸びないのです。
少量の英語を暗誦、繰り返しシャドーイングをする勉強方法ってお経や聖典の勉強みたいではないですか?
聖典の勉強というのは、江戸時代の子供が論語を暗誦したりするやつですね。
お経や論語のような決まった文句をすらすら唱えられるようになればそれで完成、という学問でしたらそれでもいいですが、英語というのはその場その場で臨機応変に使わなければならないものです。
特定の文を暗誦したらそれで終わりというものではありません。
世の中で使われる英語は毎回毎回違います。
丸暗記型の勉強ではそれに対応できません。
それに毎回違う大量の英語を短時間で理解する練習をしなければ、実践では役に立ちません。
世間的にも、「この英文を丸暗記すればOK」みたいな教材が定期的にブームになりますけど、英語初心者以外にはあまり効果がないので、気を付けてください。
いままで暗記型の勉強にこだわっていて、多くの英文に触れる、ということをしていなかった中級者以上の方はぜひ多聴、多読を始めてくださいね。
1年後あなたの英語力は見違えると思いますよ。
具体的にどんな方法で大量の英語に触れたらいいかについては、下記の記事をお読みください。
中級者以降もサブとしてなら精聴精読をやってもいい
中級者以降もサブとしてなら精聴精読をやってもいいでしょう。
たとえば
疲れていて大量の英語に触れるのはしんどいときは聞きなれた、読みなれた英文に触れる。
自分のレベルよりも一段難しいレベルの英語を読んだり聞いたりするとき。
新出単語を勉強するとき(単語集についている英文などですね)
などです。
多聴多読で英語力のベースをUPさせ、何かスペシャルな理由があるときに精聴精読を補助として使う、という感じでやっていくといいでしょう。
まとめ
- 初心者(英検2級レベル以下)は精聴精読をメインに、多聴多読をサブで勉強する。
- 中級者以上(英検2級レベル以上)は多聴多読をメインに、精聴精読をサブで勉強する。
- 中級者以上は大量の未知の英語に触れないと英語力は伸びない。